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2021.06.01

【事例紹介】コロナ禍で日本とオランダに離ればなれになったご家族が無事再会するまで~入国制限下でのリロケーション・コンサルタントの挑戦~

Henry/ヘンリーさん(写真左)
“Our family, cherry blossom time, all together, what more can you wish for? Thank you again Junko for bringing us together.”
~桜の時期に家族が再会出来てこれ以上望むことはありません。私たち家族の願いを叶えてくれたジュンコさんに改めて感謝を伝えたいです~
Marcus/マーカスさん(写真右)
“I was so relieved and happy to finally be reunited with my family.”
~やっと家族と再会し一緒にいる事が出来て、今は心から安心出来て幸せを感じています~

2004年から外国人人材の受け入れを対応させていただいてきたエンプラスですが、今回はこのコロナ禍という今までのノウハウや経験が通用しない非常に難しいケースにおいて、当社スタッフが日本とオランダで離ればなれになってしまったご家族と息子さんの再会を果たすため、息子さんのCOE(在日許可証)を取得するために奮闘したストーリー、そしてお客様の声をご紹介いたします。

<背景>
ヨーロッパに本社を置くグローバル企業でカントリーマネージャーとして勤務するヘンリーさんは、2020年に日本に赴任しました。ご家族は4人で、ご夫婦と20歳未満のお子様は家族帯同ビザで来日し、大学生のマーカスさんはオランダに住んでいました。しかし、マーカスさんの通うオランダの大学が新型コロナウィルス感染症の拡大により休校になり、学生寮も閉鎖してしまい、近くに親戚や友人がいないマーカスさんは一人きりで寮に住み続けていました。2020年3月に来日の手続きをしましたが、入国制限等があり来日するチャンスを逃してしまいました。8月、目に見えて衰弱していく息子をこのまま一人にしておいてはいけないと危機感を募らせたヘンリーさんは、勤務先の人事部長に「息子を呼び寄せたい」と懇願し、外国人向け不動産仲介サービスをワンストップソリューションで支援する当社、エンプラスを紹介されました。

<当社での対応>
最初に相談を受けたとき、当社は、「政府の方針次第のため、入国の確約はできない」と回答をしました。しかし、ヘンリーさんは「状況は重々理解しているが、それでもマーカスを呼び寄せるために行動したい。大学の授業もなく、一人きりで寮にいる息子は、目に見えて心身共に衰弱していることがわかる。頼れる親戚も友人もおらず動けない状況で、自分のケアができなくなってきていて食事もきちんととれない。毎日ビデオ通話をしているが、日々弱っていく彼を見ていられない。何とか日本に呼び寄せたい。扶養家族として特例措置を取ってもらう手立てはないか」というSOSとも取れるような内容のメールを送ってきました。

2020年8月当時、日本政府は入国の許可も特例措置も認めていませんでした。厳しい状況にも関わらず、当社のカスタマーエクスペリエンス事業部インバウンド担当の入社6年目のコンサルタントだった木下は、ヘンリーさんのメールを見て涙を流し、「これは人の命に関わる状況。何としてでも来日させたい」と強く思い、担当しました。

最初、木下は大阪の入国管理局に相談し、「今回の場合、入管(法務省管轄)だけではなく、ビザ発給(外務省管轄)、空港での入国審査の3つの関門を全て乗り越えないと実現しない。しかし、保証はできないが、特殊な状況下なので可能性が全くないわけではない」という回答を得て、希望の光を見出しました。その後、ヘンリーさんの家族と協力しながら、在日本オランダ大使館や在オランダ日本大使館と何度も交渉し、行政書士事務所、医者の診断書、大学の状況等を理由書としてまとめながら、やっと10月上旬に入管でCOE(在日許可証)を取り付けることができました。幸運なことに、わずかな時間でしたが、ビジネスで来日する外国人の日本入国制限が緩和されていました。

その後、COE申請中から何度も相談をしていた在オランダ日本大使館でも無事にビザが発給され、10月31日、マーカスさんはついに来日し、家族と再会を果たすことができました。数日後ヘンリーさんから、満面の笑みを浮かべて家族4人がそろった、空港で撮影した写真が送られてきました。

再会を果たしたヘンリーさんご家族

<ヘンリーさん、マーカスさんへのインタビュー>
Henry(ヘンリーさん):
Biggest challenge “Being 8,000 miles away from Marcus and being unable to solve the problem remotely and quickly. It was difficult to find empathetic people in the Embassy that would see this as the special case it was and make an extra effort to find a solution.”
~今回私にとって最大の試練は、息子のマーカスと約1万3千キロも離ればなれになった状態で、且つリモートという状況下、この問題を早期に解決することが出来ないという事でした。これがどれだけ特別なケースかを理解し、解決するために努力をしてくださる、私たちの辛さに共感してくださる大使館のスタッフを探すことは非常に難しかったのです~

Lessons learned “Find professionals like Enplus who have experience in these matters and most importantly will fight hard to cut through the bureaucracy!”
~今回の事で私が学んだのは、このようなケースではエンプラスのように対応経験が豊富で、何よりこのような煩雑で困難な手続きに立ち向かい、一緒に闘ってくれるプロフェッショナルを見つける事が非常に重要だという事です~

Advise for others “Keep knocking on doors until you find people who can help. Don’t give up!”
~私から皆さんに、「親身になって助けてくれる人が見つかるまで、決して諦めないで!」という事を伝えたいです~

Marcus(マーカスさん):
Biggest challenge “Because the university and the Netherlands were locked down due to COVID 19 and most of the students had returned home I was very lonely. There was nothing to do and I could not go out and socialize so I felt depressed and unhappy. I knew everything would work out eventually but did not imagine it would take several months to get reunited with my family back in Japan.”
~今回私にとっての最大の試練は、新型コロナウィルス感染症の拡大のため、大学のみでなくオランダ全体がロックダウンになってしまい、ほとんどの学生が実家に戻ってしまった事です。私はとても孤独を感じていました。何もする事がなく、外出もできないため、社会との繋がりを感じられず精神的にも落ち込んでしまいました。いつかは解消される事だとは思っていましたが、まさか日本にいる家族との再会まで、こんなにも時間がかかるとは想像もしていなかったのです~

Lessons learned “Although it was a very difficult situation and hopefully I will never have to experience it again, it did make me mentally and emotionally stronger. The situation also reminded me just how important my family is to me.”
~今回の出来事は非常にタフなシチュエーションで、出来れば二度と経験したくない事ではありますが、私自身精神的にも感情的にも強くなれたのも事実でした。また、今回の事で自分にとってどれだけ家族の存在が大きいかも実感することができました~

Advise for others “Don’t be afraid to ask others for help. Some challenges in life, like this one, cannot be solved all by yourself. Never give up!”
~今回の経験から、私は皆さんに「人生においてこのような困難に直面した際は周囲に助けを求める事を恐れないで!自分だけでは解決できない事もあるけれど、決して諦めないで!」と伝えたいです~

<当社担当コンサルタント、木下へのインタビュー>
最初のヘンリーさんのメールから、親として子供を救えない辛さ、息子を想う愛情、なんとかして家族を守りたいという強い思いが伝わってきました。また、息子のマーカスさんの状況を想像するととても耐えがたく、1日でも早く来日させてあげたいと強く感じました。
最後まで決して諦めることなく、「できることは全部やる」と仰ったヘンリーさんの父親としての姿・家族愛にとても感動しました。
時間はかかってしまいましたが、マーカスさんもなんとか耐えてくださり無事来日していただけた時は本当に嬉しかったです!
いつもは当たり前のように感じていた海外間の移動ですが、このような非常時にはとても難しく個人の希望が通用しない案件も多数あり、歯痒さを感じています。今回、ご相談にも親身に対応してくださった日本の入管や大使館にも大変感謝しております。

木下純子コンサルタント
カスタマーエクスペリエンス事業部
インバウンド担当

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